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“クリーンエデュケーション”とは、個人中心の考えを一掃し、他人や社会全体のために自分の価値を再発見してもらう教育手法です。この考えは、アメリカで社会倫理再建のために用いられた“サービスラーニング”という教育手法を応用したものです。 |
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クリーンエデュケーション運動の流れは次の通りになります。 ?「奉仕」と「教育」の場を提供できるボランティア活動を展開していきます。 ?ボランティア活動に参加する事で、そこで起きている問題に向き合いながら、その背後にある“社会問題の存在”に気づいてもらいます。 ?社会問題の“根本的原因”を人間個々の在り方にまで導いていきながら、“社会”と“私”との因果関係を認識してもらいます。 ?“私”という枠組みの中だけで完結していたアイデンティティを、“社会の中の私”というより大きな次元のアイデンティティへと拡大させていきます。 ?“社会の中の私”という価値の重要性を自覚できれば、地域社会に対するオーナーシップが生まれ、より良い社会の実現に向けて貢献できる人材を育成することができます。 つまりクリーンエデュケーション運動は、ボランティア活動を通して様々な問題に取組みながらも、結果として社会貢献できる人材を育成していける取組みであるといえます。 |
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この取り組みで得られる最も大切な事は、同じ目的を持って活動に参加する仲間達と共に支え合う事で“人と人との結びつき”がいかに大切かを悟らせてくれる事です。 この事を特筆する理由は、本質的豊さに満ちた社会の構築が“人間同士の精神的結びつき”によってしか実現できないからです。つまり、平和や安心といった幸福感は心に由来し、他との関係性の中で初めて完全に満たされるものだからです。 人と人との繋がりを生み出すこの核心的価値を「家族愛」と呼んでいます。 クリーンエデュケーション運動によって「家族愛」によるパートナーシップが生まれ、個人次元から始まった結びつきが個人から家庭、家庭から地域、地域から国、そして国から世界へと拡大していけば、正に理想的な社会が実現できるのではないでしょうか。 |
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現在活動している荒川流域でのクリーンエディケーション運動を紹介します。 ?荒川流域で清掃等のボランティア活動を展開します。 ?活動をする中で参加者はゴミの不法投棄等の環境問題に触れる事になります。 ?参加者にはそれらの諸問題とその根本的原因を考えてもらいます。 ?根本的原因を考える中で“社会”と“私”との因果関係を認識し、“社会の中の私”というより大きな次元のアイデンティティを確立していく事で、荒川流域の諸問題やそれに関する社会問題を解決しようとする人材を育成する事になります。 |
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